エアコンの接続作業も最終段階となり、室外機への接続作業となりました。
ここに至るまでにフレア加工の方法から、冷媒管の接続方法と基本的な考え方から、失敗しないためのフレアナットの締め方など、いろいろなことを習得してきたと思いますが、どれもさほど難しい作業じゃなかったですよ
。
ただ一つ言えることは、使用する工具は規格に適合したものを使って適切な手順を踏んで行うことくらいです。
これさえ守れば、誰だって簡単にエアコンの取付なんて出来てしまいます。
まあ、プロの職人のように手際良くとはいかないでしょうが、時間さえかければ問題なく接続作業を終え、最終的には普通に運転して冷暖房が使えるようになります。
そのための最後の難関とも言える室外機への接続作業もこれから見てもらう手順をしっかり行えば、問題なく終えることが出来るので、最後までしっかり読んで理解してください。
それでは、室外機への接続手順の解説を始めます。
室外機への接続と言っても、いきなりフレア加工をして接続するのではありません。
最終的に室外機に接続するまでに行わなくてはならない作業があるので、その作業を怠ると室外機への接続が上手くいかなかったり、冷媒管のつぶれなどを引き起こして機械不良の原因となるので、しっかり手順を確認してください。
ご存知のように多くの室外機の接続口は、やや斜め上方向を向いています。
これは、接続しやすいようにされているものです。
それでも冷媒管の経路によっては、室外機の後ろを通ったり、設置場所によって冷媒管の曲げ加工が必要になってきます。
プロの職人は2分や3分程度なら、ほとんど手だけで曲げ加工を行います。
しかし少し力加減を間違ったり、曲げ半径が小さ過ぎたりすると冷媒管のつぶれなどを起こしてしまう場合もあります。
ですから、いくら細い冷媒管であっても曲げ加工時には、レバーハンドル式ベンダーやラチェット式ベンダーを用意します。
また、それほどでもない場合には、スプリングベンダーで対応することもあります。
どちらかと言えば、スプリングベンダーを使うほうが多いかもしれません。
これは、あくまでプロの職人の場合で、みなさんには、それほど専門的な工具は必要ないでしょうから、簡易的なベンダーをいくつか紹介しておきますので参考にしてください。
スリーサイズベンダー |
スリーサイズベンダー |
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左側のものは、スリーサイズといっても実際に使えるのは1/4と3/8の2サイズなので、ツーサイズベンダーと言ってもいいのですが、自動車用エアコンなどを扱う方は、よく利用されているようで、狭いエンジンルーム内でエアコンの配管を自由自在に曲げて、きれいに収めてあるのをみなさんもご覧になったことがあるでしょう。
もう一つのスラーサイズベンダーは、今販売されている家庭用エアコンのほぼすべての機種に対応できるもので、「1/4 ・3/8 ・1/2」のスリーサイズ対応品なので、これさえあれば、どんな家庭用エアコンの取付にほかのベンダーは必要ないと言っても過言ではありません。
私も両方使っていますが、小さいほは、主に屋内配管のときに使って屋内エアコンダクトに収めるときに利用しています。
他方は、屋内屋外問わずに使っていますし、特に1/2配管を利用した家庭用としては大型のエアコンの取付に役立っています。
プロの職人なら両方あったほうが便利だと思いますが、みなさんに必要かは自身で判断してください。
スプリングベンダー |
スプリングベンダー |
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スプリングベンダーも2種類紹介しましたが、左は銅管の内側に差し込んで使うので、保温材はそのままで作業することができるので便利です。
またフレア加工後でも使えるので、曲げ角度が実際と違うときの修正も安心してできるという利点があります。
もう一つは、銅管の外側に差し込んで使うので、室外機の接続部分などの短い距離での加工には、こちらの方が便利だと思います。
このベンダーの使用状況は、次の回に写真で紹介してあるので見てください。
それでは、実際の接続作業に取掛かりましょう。