室内機を取付るための背板の取付方法を前回解説したので、今回は室内機本体の取付手順を解説していきます。
室内機の背板を外すと室内機の裏側が見えます。
そこには冷媒管接続用のリードパイプ2本とドレンパイプがあります。
まずは、冷媒管を室内機に対して真後ろになるように起こします。
このとき一気に起こすのではなく、ゆっくりと慎重に起こしてください。
できれば、根元に手を副えて冷媒管に無理な力がかからないように、慎重に行ってください。
この段階で無理な力が冷媒管に加わると冷媒管の潰れや折損などをまねいて、冷媒ガスの循環状況が悪くなって冷暖房効率が落ちたり、折損の場合は冷媒ガス漏れの原因となってしまいます。
どちらにしても修理が必要となり、安いエアコンなら購入価格程度、もしくはそれ以上かかる場合も考えられるので、細心の注意をはらって慎重に行うようにしてください。
リードパイプを起こせたら、次はドレンホースを冷媒管に沿わせるようにしてビニールテープなどで固定してください。
固定するときドレンパイプが冷媒管の下になるようにしてください。
ドレンパイプが冷媒管の上にくる状態だと室内機から排出される水が流れなくなり、室内に零れ落ちることになってエアコン直下や壁などが水浸しになる危険があるので間違わないようにしてください。。
ここも本来なら、写真で説明すればいいのですが、適当な写真がなかったので、解説図を描いたので、これでご勘弁ください。
図のように冷媒管とドレンパイプが真後ろに向くようにします。
冷媒管とドレンパイプをまとめるときは、下図のようにドレンパイプが下になるようにしてください。
これで室内機の吊込み準備ができたので、続けて室内機の吊込みを行います。
室内機を吊込みむときは、ひとまとめにした冷媒管とドレンパイプを貫通穴に通します。
その後、室内機を上に持ち上げて背板の取付フックに掛けるように下げます。
最後に、室内機の下の部分を押し込むと下の取付フックが掛かって室内機が固定されます。
その後室外機との連絡線を室内機に接続します。
室内機側接続箇所は室内機の右側の電装部分に接続用端子台が用意されてるので、ストリップゲージを確認して規定寸法だけ電線被覆を剥ぎ取って端子台の色に合わせて差し込んでください。
これで、室内機の吊込みは終わりです。
これで室内の作業はほぼ完成ですから、次は室外の作業ということになります。
エアコンの取付は、ここからが本番だと思ってください。
室内で行った、これまでの作業では一番大切な冷媒管に関する作業は行っていません。
室外での作業では冷媒管に関する作業が中心となるので、常に作業手順を意識して作業後の確認を怠らないようにしてください。