さて、『エアコンを取付ける前に』で紹介したいろいろな工具やエアコン取付に必要な材料などが揃ったと思いますので、早速室内機の取付を行っていきましょう。
新しくエアコンを購入すると室内機と室外機が別梱包で持ち込まれます。
それでは、室内機の梱包を解いて室内機本体を取り出し、室内機を裏返して本体から取付け用の背板を取外してください。
取外した背板はひとまず置いて、そのほかのリモコンや取扱説明書及び取付説明書などを取出してください。
リモコンには、単三もしくは単四電池が同包されていると思いますが、もし無ければリモコンの電池挿入口を開いて必要な乾電池を用意してください。
私がこれまで取付けてきた国内メーカー品では、どのメーカーも乾電池は同包されていたので付いていると思いますが、念のために書かせていただきました。
以前はリモコン用壁取付用具も同包されていたのですが、コストダウンを突き詰めた結果、こんなものまでオプション扱いとなり、今では同包されてないのがほとんどです。
確かに必要のない人には、ただ無駄なだけのものですから、保管しておくか不用であれば処分するだけのことなので、
「それなら、その分安くしてくれ」という気持ちもわかりますが、私個人としては、これぐらい標準装備にしてほしいと思います。
お客さんの中には、
「エアコンを買ったんだから、それぐらいサービスしてくれよ」
という人もいますが、こちらも出来る限り利益を削って、より良い仕事を心掛けているんですから、そのあたりも考えてもらいたいものです。
おっと、愚痴ってる場合じゃありませんでした。
まずは、取出した中の取付説明書をしっかり読んでください。
ルームエアコンを取付ける際の重要なポイントが書かれてあるので、このポイントを外さないようにして、手順よくエアコンの取付を行っていきます。
室内機取付の最初に行うのが背板の取付けです。
これは、『エアコン取付前の確認内容』でも紹介したように、天井面から40mm下がったところに取付けます。
取付のときは水平器を使って水平に取付けてください。
もし、水平器が無いときは天井からスケールで左右両端を計測して、同じ寸法で取付けるようにしてください。
背板を取付けるときのコツは、最初にセンター穴を利用して1点留めしまから、その状態で水平を測り、上下の掛けしろ部分を補強するようにビス止めします。
この際、壁素材が、石膏ボードの場合は、ボードアンカーを使って通常より多く留めるとしっかりします。
一般的なボードアンカーは下のようなもので、このボードアンカーを壁に固定するには、専用工具が必要になります。
ボードアンカー | ボードアンカーツール |
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背板を壁に固定するだけなのに両方で、数千円もします。
それに比べて下の画像のボードアンカーなら、専用のツールも必要なく、プラスドライバー程度の大きさの下孔をあけてそこにドライバーでねじ込むだけで設置できるので、専用工具など必要ないので経済的なのでこちらをお勧めしておきます。
通常ボードアンカーでルームエアコンの室内機を壁面に取付けるには、
11本~13本程度使うので、必要な数を用意してください。
背板の取付けは、下記の解説図のような感じです。
取付け手順は先にも紹介したように、中央のビス穴を使って1点留めし、水平器を使って背板を水平に取付けます。
そのとき左右のビス穴は、まず長穴を使ってください。
長穴を利用することで、ビス締付け時の微妙なズレの調整が可能なので、室内機を水平に取付けることができるようになります。
長穴部分のビスをしっかり締付け固定してから、残りの丸穴部分のビスを締付けます。
これで背板の取付けは終了です。
次は、室内機の吊込みと電源接続及び冷媒管の接続方法を紹介します。