エアコン室内機を壁に取り付けた背板に吊り込むまでの工程での注意点とポイントを解説しますが、
背板を取付けた時点で室内機の最終的な取付け状態は、ほぼ決まっていると言ってもいいのですが、
室内機を吊り込むときに間違うと室内機の水平バランスが崩れるので吊り込んだ時点でサイド水平を確認するのがベストです。
仮に水平が保てていないと水漏れリスクや運転中の異音発生のリスクが高まるので、
そのようなリスクを防ぐための対策を解説します。
室内機本体の取付手順
エアコン取付現場でいつもやっている作業手順を紹介します。
エアコンの室内機を取付けるとき大切なのは、見た目も重要な要素ですが、それより大切なのは、水漏れや設置不良による異音などを発生させないことです。
そのために守らなくてはならない大切なポイントも紹介しつつ作業手順を紹介し、
最後に私が作った必要な材料や冷媒管の長さなどを書き出すシートの雛形も紹介します。
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エアコン室内機吊り込み前の準備作業
壁掛けのエアコンの場合、右側に貫通孔がくるように取付けるのが基本なので、これから紹介するのもオーソドックスな取付け方法について解説します。
室外機との連絡用ケーブルの準備
室内機と室外機を繋ぎ、電源の供給と操作を行うためのケーブルを前もって準備しておくのですが、この時使うのは、一般的にVVFの2mm3芯ケーブルです。
※機種によりVVFの2mm4芯ケーブルのものもあります。
- 屋外から貫通孔を通して室内に取り込みます。
- 室内機の電源接続部を開きます。
- VVFケーブルを電源部にあるストリップゲージの長さで被覆を剥がします。
- VVFケーブルを電源端子の色分け通りに差し込みます。
この時、芯線が隠れるまで差し込んでください。
差し込みが不十分だと発熱・発火を伴い火災の可能性があるので、確実に差し込むようにしてください。
- 電源部のカバーを戻します。
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室内機リードパイプの処理
室内機へのケーブル接続が終わったら次に室内機のリードパイプの処理を行います。
無理をするとリードパイプの変形や破損の可能性がある慎重に作業してください。
- 室内機リードパイプを起こす。
この時、リードパイプの付け根付近を持ってゆっくりと起こします。
一気に起こすとリードパイプの変形や最悪破損の可能性があるので慎重に起こすようにしてください。
変形や破損した場合、メーカー修理が必要となるので十分注意してください。 - VVFケーブルとドレンホースをリードパイプと一緒にビニールテープで束ねます。
VVFケーブルは、室内機裏のスペースに収まるようにします。 - リードパイプの根本付近から先端部を10~15cm程度残して、巾広保護用テープを巻いておきます。
《注意点》
手順2.の 室内機リードパイプとVVFケーブル、ドレンパイプを束ねるとき、
室内への水漏れ防止のため、必ずドレンパイプが下になるようにしてください。
これで、室内機吊り込み準備は終了です。
室内機吊り込み作業手順
室内機の吊り込みをする前にもう一度背板の水平状態を確認しておくことをおすすめします。
しっかり取り付けた背板なので、問題は無いと思いますが、万が一水平状態がおかしくなったまま室内機を吊り込むと、極端な話ドレンが逆勾配になって室内機から溢れ出す可能性も無いとは言い切れないし、永年使い続けるうちに送風ファンに無理な負荷が掛かって、異音が発生する可能性も否定できないので、そうならないように最終チェックのつもりでちょっと水平器を当てて、確認していただきたいと思います。
室内機吊り込み手順と注意すべき点
室内機吊り込みの準備も整ってるので、早速吊り込み手順をリスト形式で紹介します。
- 室内機を抱えてVVFケーブルを貫通孔から屋外に戻していきます。
- 室内機リードパイプとドレンパイプを貫通孔から屋外に出します。
- 室内機を背板上部左右の据付フックに引っ掛けます。
※この時、リードパイプ等に無理な力が掛からないよう十分注意してください。 - 背板に掛かったのを確認して、室内機の下側を背板に押し付けると、
パチッと音がして室内機が背板に設置できます。
最終的に取付け状態の全体を確認して水平等に問題が無ければ室内機の取付は完了です。
これで、一連の室内機の取付けは出来ましたので、
最後に室内機の取付で最も大切なドレンテストを行います。
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重要なドレンテスト
室内機で最も多いトラブルが、冷房時の結露水のオーバーフローで、酷いとエアコンの下の壁がびしょ濡れになったり、送風口から室内に飛び散ったりして部屋を台無しにしてしまうこともあるので、最後に行うドレンテストはとても重要なテスト項目ですので、簡単ですが手順を紹介します。
- 室内機の前面カバーを開きます。
- フィルターを外します。

- アルミフィン部分に水を垂らします。
小さなヤカン(急須程度)があると便利で、 少なくともこれに一杯程度は流してください。 - 屋外でドレンパイプから流れだすのを確認します。
※屋外のドレンは、パイプ延長しておくことをおすすめします。
延長せずにテストすると流れた水が地面に垂れて、付近を汚す可能性があるため。
ドレンテストにも問題なければこれで室内機の取付けは完了です。
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材料記載用シート
エアコン取付に必要な材料を無駄なく仕入れるために必要な材料を書き出すのに使うシートを紹介しておきます。
これは、私が実際に使ってるものと同じです。

クリックで原寸大表示します。
- 必要な冷媒管の長さを実測して書き込みます。
- 貫通スリーブのサイズを記入します。
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◆その他必要な材料
主だったものはこれくらいだと思います。
ここで初めて紹介した断熱シートは室内機のフレア接続部分の断熱材の補助的に巻くもので、あくまで冷媒管に備わっている断熱材で確実に断熱するというのが基本です。
◆作業効率アップに使いたい!
エアコンダクトを使うのなら、ケーブルタイマウントを使うと便利です。
エアコンダクトを壁に固定するビスでダクトに付けておけば、インシュロック(結束バンド)で冷媒管、VVFケーブル、ドレンパイプを簡単に固定することができるので、ダクトの収まりがよくなって、作業効率が上がります。
ちょっとしたことですが現場での作業では、このちょっとの差が最終的に「チリも積もれば山となる」じゃないけど、大きな差になることもあるので疎かにはできません。
この後、屋外での作業になり、冷媒管の処理や室外機への接続、真空作業へと進んでいきます。


